がん治療の専門医制度について
がん薬物療法専門医が在籍するクリニック
がん薬物療法専門医は、日本臨床腫瘍学会において、幅広い臓器のがん薬物療法の知識・技術を持っていると認められた専門医です。がん薬物療法専門医は、大学病院やがんセンターに多く在籍しているため、クリニック所属の専門医はそれほど多くありません。また、がん治療薬には、処方のための厳格な要件がある薬も数多くあります。
福岡市中央区の「鶴田クリニック」は、がん薬物療法専門医が在籍する数少ないクリニックの一つとして、患者さまと向き合い、一人ひとりにあった治療をご提供いたします。
がん薬物療法専門医について
日本臨床腫瘍学会とは
日本臨床腫瘍学会とは、日本における腫瘍内科学・臨床腫瘍学(メディカル・オンコロジー)の確立と、がん治療の臨床研究や臨床試験の推進を理念としています。その理念の基、がん薬物療法専門医の育成と認定を行っています。
抗がん剤の専門家『がん薬物療法専門医』とは
「がん薬物療法専門医」とは、質の高いがん薬物療法の実現のため、臓器別の仕切りはなく、幅広い臓器のがん薬物療法の知識と技術を持った専門医のことです。先端的な臨床開発研究についても詳細な説明責任を果たし、それを完遂できることが求められます。
2024年現在、専門医認定を受けたがん薬物療法専門医は1,758名で、全国のがん診療連携拠点病院、大学病院、がんセンターなどに在籍しています。がん治療におけるそれぞれの専門医やメディカルスタッフと連携してがん治療を行います。
がんに関わる「チーム医療」
従来のがん治療は、1人の医師を中心に行われることがほとんどでした。近年は、患者さま一人ひとりの状態に合わせ、さまざまな専門の医師やスタッフが連携して治療・支援を行う「チーム医療」が広まってきています。
たとえば、がん薬物療法専門医だけではなく外科医や放射線医、さらには緩和ケア医など幅広い医師が連携します。看護師や臨床検査技師、ソーシャルワーカーなども連携して、患者さまの治療だけでなく生活面から心の支援までを、それぞれの専門性を活かして行います。また、チーム医療の中には、患者さまご本人とそのご家族も含まれます。チームの一員として、一緒にこれからのことを考えていきましょう。
がん治療における薬物処方の要件とは?
がん治療では、がん薬物療法専門医が薬物を処方することが重要です。これは、がん薬物療法専門医が、がん薬物療法において高度な知識・技術を持っているためです。特に、最新の治療薬や免疫療法、分子標的薬などの処方では、専門医の資格が求められます。正確な知識・経験がなければ、患者さまの状態にあわせて一人ひとりに最適な治療をご提供することはできません。
また、処方する薬物は、臨床試験や治験を経て承認された、安全で効果的な薬剤でなければいけません。そのため、がん治療薬を選ぶための要件も厳格に設定されています。
薬を処方するために必要な要件
がん薬物療法専門医は、長期的な臨床経験と専門知識を習得した医師です。
この資格を持っている医師は、がん治療における特定の薬剤の処方を行えます。薬剤選定の要件としては、患者さまの遺伝子やがんの進行状況に基づき、最適な治療法を選ぶための判断が含まれています。
さらに、薬剤の中には特定のコンパニオン診断をクリアしないと処方できない物もあります。この薬剤は、特定の遺伝子変異がある患者さまに対してのみ使える薬剤であり、その効果が期待できる場合にのみ処方が限られています。